マニアじゃないけど本屋が好き

僕は記憶力が悪い。いわゆるオタクみたいな人とか、~~マニアみたいな人が持ち合わせるような、あるジャンルについての膨大で体系的な知識を蓄える能力はない。でも、そんな僕でも、好きなものの好きなところを語りたい。どうしても歴史とか系譜を語れる人を偉く感じてしまうけれど、心が動くことに偉いとかそういうことはないはず。あと、こうして書いていかないと好きなことを忘れちゃうから。

 

今日好きだってことを思い出したのは、本屋だ。本屋という空間が好きだ。全然読書家じゃないし、月に1冊も本を読まないこともある。でも、知らない街に来たら、まず本屋を探す。大きい本屋の方が好きかもしれない。その方が僕の好きなジャンルの本が充実しているから。

 

本屋さんに入るとまず美術書のコーナーを探す。美術手帖とかイラストレーションとか芸術新潮みたいな芸術系の雑誌だったり、平積みされてる写真集とかをパラパラめくる。

美術手帖|株式会社美術出版社

イラストレーション | 玄光社

芸術新潮 | 新潮社

 

あとは文芸誌のコーナーに行ってユリイカとか現代思想の最新刊をチェックする。こうやって書いてみると好きな本のサイズ感が分かる。ユリイカみたいなタイプの本てなんて呼ぶんだろう。

青土社 ||ジャンル別一覧

 

他にもデザイン系のコーナーだったり、プログラミング系のコーナーを買いもしないのにぐるぐる歩き回る。一通りねり歩いたら満足して次の本屋に向かったり、そのまま帰ったりする。

 

お金を使わなくても許される空間だから居心地がいい。ぶらっと散歩のコースみたいに使ってもオッケー。公園よりも刺激的で、買いたいときだけ本を買えばいい。インターネットと違って手の込んだ情報が集まっているのもいい。インターネットでも好きな情報に接することができるけど、編集に掛けてある手間暇みたいな愛情はどうしても本には敵わない。あとは、インターネットは広告の臭いがきつい所も欠点。

 

具体的には神保町の東京堂書店が好き。ユリイカとか現代思想のバックナンバーが充実しているし、外装も内装も落ち着いていておしゃれなのもポイントが高い。

東京堂書店-Books Tokyodo

 

横浜の西口にあったブックファーストも好きだった。ダイエーのビルの5階と6階に入ってて、内装は地味だけど結構でかい。デザイン系の本とか、プログラミング系の本も充実してた。なんだけど、今年の1月いっぱいで閉店しちゃった。横浜で暮らし始めて、ちょっとずつ好きになり始めた横浜の場所の一つだったのに。寂しい。1月にそのことを知って、その日にそこでたくさん本を買った。1万円近く買った。『未来ちゃん』とafter effects 、premiereの教本2冊。まだ全然勉強はできてないけど。

 『未来ちゃん』 | ナナロク社

 

本屋の閉店は文化の死を感じるからつらい。普段あまり寂しさみたいな感情を抱かない分、それだけ僕は本屋が好きなんだなということを感じる。あと、僕のなかで街の表情のかなり大きな部分を本屋が占めているから、本屋がなくなるとその街との接点が一つ消えてしまうような感覚になる。

 

本屋とは違うけど、最近ギャラリーという場所に興味が湧いている。手の込んだ、愛情の詰まった、素敵なものが待っている空間。今週行ってみようと思っているギャラリーがある。Twitterで見つけたイラストレーターさんのumaoさん。青を基調にしたかわいい絵を描いていて、恐竜とかワニをモチーフにした作品がめちゃくちゃいい。蔵前にあるTOKYO PiXEL. ってところで個展を開くそうだから行こうと思う。人生初のギャラリーになる。ちょっと楽しみだ。本屋みたいな居心地を持った空間なのかな。もうちょっと違う性質を持っているのかな。好きなものを増やして、世界を広げたい。

http://shima-umao.tumblr.com/post/178269346055/summer-20187-20188-umao

shima-umao.tumblr.com